日本の成人男性の多くが男性器に関して悩みを抱えており、最も多いとされる仮性包茎を皮切りに真性包茎などさまざまな状態が挙げられます。
しかしその中でも特に緊急性を帯びているのが、カントン包茎です。
状態によっては手術を受けた方が良いという他の包茎の症状とは異なり、一刻も早く治療を受けた方が良いケースもあるカントン包茎について、しっかりと把握しておく必要があります。
ここではカントン包茎の症状・状態の基本情報に加えて、カントン包茎を放置した際に出る影響や治療・手術を受ける上でのメリットやその方法について詳しく解説します。
カントン包茎とはどんな状態?
カントン包茎とは、亀頭を露出させようとした際に包皮が上手くむけず亀頭部分や陰茎が締め付けられてしまう状態を指します。
ペニスの皮の出口部分である包皮輪が狭いために起こる現象であり、締め付けられることで亀頭が全て露出できないケースが多いです。
締め付けられた状態で勃起してしまうと、亀頭の先端部分がきつく締め付けられてしまって痛みを覚える場合も少なくありません。
日本の成人男性のうち、およそ1〜2割がカントン包茎だと言われています。
包皮口が狭いカントン包茎の状態で無理に包皮をむこうとすれば、亀頭の下部は締め付けとともに腫れ上がったりうっ血状態になります。
中には腫れ上がった状態が続き、ドーナツ状になって元に戻らない場合も珍しくありません。
自分で無理にむいた場合だけでなく、セックスや自然に勃起した時に意図せず包皮がむけてしまってカントン包茎の状態になることもあります。
この時に激しい痛みが伴う場合が多く、放置してしまうと亀頭への血流が停止するため非常に危険です。
緊急手術が必要な状態であるため、すみやかにクリニックへと行くようにしてください。
また強い痛みが伴っていなくても亀頭の状態に異常が見られた場合は、早めに医師の診察を受けることが大切です。
カントン包茎を放置すると起きる影響
緊急性がある場合を除き、ある程度の割合の男性はカントン包茎の状態であっても放置しがちです。
急を要する問題が生じなくても、悪影響は必ず発生します。
まず常に亀頭に湿気が溜まり、悪臭がこもりやすくなることが挙げられます。
亀頭の隙間に、恥垢と呼ばれるカスが溜まりやすく悪臭が発生してしまい感染症にも罹患しやすいため注意が必要です。
特に性感染症であるSTDに罹患すると、完治するまでが大変なので気を付けておきたいところです。
亀頭炎や包皮炎などの炎症も引き起こしやすい点も、見逃せません。
次に無理に包皮をむくと、痛みを生じる点もデメリットとなります。
悪化すればドーナツ状に腫れる場合もあり、放置すると危険です。
また包皮炎を繰り返して皮膚が硬くなることで、真性包茎へと悪化するパターンもあります。
そしてカントン包茎であるがゆえに、早漏になりやすい点もデメリットです。
人体の中でも特に敏感な部分である亀頭ですが、カントン包茎の場合はこの敏感な部分が露出していません。
幼少期から包皮によって守られた状態であり、刺激に弱いままです。
それに加えて包皮輪が狭いことで、女性の膣へと挿入する際に亀頭や陰茎部分へ余計な刺激が与えられることとなります。
過剰な刺激によって、射精が早まり早漏となってしまうという訳です。
これにより自信を喪失して、勃起不全になるケースも多いです。
カントン包茎の手術で得られるメリット
カントン包茎と真性包茎は、病気という扱いであるため早めの治療が賢明です。
中でもカントン包茎は緊急を要する状態であることも少なくないため、異常を感じたら一刻も早く治療を受けましょう。
特に狭い包皮口によってペニスが圧迫されているだけでなく、亀頭がうっ血した状態であれば非常に危険です。
うっ血状態で放置すれば、患部が壊死してさまざまな問題が発生します。
痛みも尋常なものではなくなって行くため、すみやかにクリニックおよび病院にて治療を受けてください。
激しい痛みの他にも正常なセックスが困難になったり、包皮炎や感染症のリスクが高まるなどさまざまな弊害があるため早めの決断が大事です。
治療する場合は、基本的には元の状態に戻らなくなった包皮を切除する手術が主体です。
クリニックによって用いられる手術が異なりますが、多くは複合曲線作図法が使われます。
余分な包皮を切除することでカントン包茎を解消するのが、複合曲線作図法の内容です。
この施術のメリットとしては、包皮を切除した手術痕を亀頭の突出した部分で隠すため自然に見えることです。
加えて性感を得る上で欠かせない裏筋を残す手術であるため、性感をキープできる点も大きな利点となります。
まとめ
カントン包茎は包皮輪が狭いことにより、亀頭や陰茎の先端部分が圧迫されて危険な状態に陥るリスクの高い症状です。
無理にむいた際にはうっ血して、陰茎の一部が壊死する危険性をはらんでいるため早めの治療が必要です。
また緊急を要する事態には発展していなくても陰茎が過敏であり刺激に弱く早漏になりがちであったり、それが原因で自信が持てず勃起不全になるケースも少なくありません。
加えて悪臭および包皮炎などの炎症、それによって感染症に罹患しやすくなるなど健康上のリスクも高いため疑わしい場合は早めに医師の診察を受けることをおすすめします。